事務局から、資料に基づき説明
資料:第3次茨木市こども読書活動推進計画 改定版(案)
会長:主な改定部分を中心に説明いただきましたが、図書館の取組部分やそれ以外の部分も含めまして、改定部分について皆様意見がございましたらお願いしたいのですがいかがでしょうか。
委員:実際に改定された部分はオとか第4章の表の部分が多いのでしょうか。各項目別にどこが増えたのかを再度教えていただけるとありがたいです。
事務局:先ほど申し上げた部分が増えた部分になりまして、後は継続的な取組になっています。
再度申し上げますと23ページの「オ」の「その他」の教育センターの部分で、「ふれあいルームの活動時間に市立図書館を利用したり、団体貸出を活用したり、読書に親しむ機会をつくります。」というところが増えております。
それから24ページの「保育所(園)、幼稚園、認定こども園等での推進」につきまして、「エ」の「日本語を母語としないこどもへの取組」、それから「オ」の「保育所幼稚園と小学校接続期での取組」という部分が増えております。
会長:これは項目自体が増えたということですか。
前もあった部分の内容を変更されましたか。
事務局:項目を増やしております。
それから、25ページの「学校での推進」の「オ」の「デジタル化に関する取組」の部分を増やしております。
26ページの「市立図書館での推進」の前段の文章のところで、おにクルぶっくぱーくの開館により「様々な場面で、こどもが本に出会える場づくりに取り組んでいます。」の部分を追加しています。
先ほどお伝えできていなかったところで、26ページの「ア」の「こどもの本の選定・収集の充実・提供」の内容欄に「電子書籍についても、さらなる活用に向けて資料の充実に努めます。」の部分を増やしております。
また29ページ「連携による取組」の部分の「ク」の「関係機関等との連携・協力・共創」というところで「おにクルを中心として」と書いていますのは、おにクルぶっくぱーくが関係機関と連携しながらイベントなどの取組を行っていることから、おにクルぶっくぱーくでの連携について記載しています。
会長:もともとあった項目については内容の変更や追加はないですか。
事務局:それもあります。各課に聞き取りを行いまして、大きな部分としては変わっていないですが、今後の取組について細かい変更や追加部分があります。
委員:追加で質問があります。
1点目に9ページのいのち・愛・ゆめセンターの部分についてです。「購入や寄贈、リサイクル図書によって、こどもの本の充実に努めました。」とありますが、いのち・愛・ゆめセンターの別館に、不登校のこどもや、こどもだけではなく39歳の方まで利用できる居場所の役割を果たす施設があります。恐らく別館には図書は置いていないということですよね。本館に行かないと読めない状態ですか。
別館を利用するこどもたちは、読書によって、自分の生き方や将来について考えられる機会を得られるのではないかと考えますので、可能であればそのこどもたちがすぐ読める場所に本があればいいなと思っています。別館への配備が難しければ、本館に図書があることを周知できるチラシがあればいいなと思っています。
2点目に13ページのイバハルコーナーについてです。10 代向けの小説や勉強・進路の本を集めている旨が記載されていますが、中高生が読みやすそうなライトノベル系の本は置かれていますか。
下に記載されている「おもしろい本みつけた!」と「中高生の推し本」のブックリストはすごくいいなと思います。中高生たちは同じ年頃の子が面白かったと勧める本は周りの大人から勧められるよりも、興味を示すのではないかと思っております。
3点目におはなし会のボランティアについてです。ボランティアの方々が色々出向かれているみたいですが、このボランティアの方々は図書館に所属、連携されている方々ですか。それとも、地域のボランティアの方にお願いされていますか。また有償か無償か、育成の講座はあるのかという点が気になりました。
4点目に読み聞かせについて、乳幼児のこどもへの読み聞かせが多いと思いますが、乳幼児向けの本を親子で聞かれていますよね。
絵本の中には大人が読みたい絵本もあるので、大人が読んで育児に対して振り返りができる、また気持ちが楽になるような絵本もあるので、大人向けの絵本も読まれるといいのかなと思っています。
事務局:1点目のいのち・愛・ゆめセンターへの取組について、センターからは1階のこどもの本のコーナーのようなところに置いていると聞いています。センターに確認します。
2点目の中高生向けのイバハルコーナーについてですが、ライトノベルもたくさん置いています。勉強や部活の本など学生生活に役立つ本や、大人の本でも読みやすい本は置いています。中高生に非常に合致していると思われます。
3点目のおはなし会ボランティアについて、資料中の「おはなし会ボランティア」は図書館で「おはなし会」としてボランティア活動をしていただいている方たちを指しています。
まず入っていただくために、入門講習会を受けていただいています。現在70名ほど在籍しており、各図書館での定期的なおはなし会と、学校や幼稚園、保育園や各施設、イベントなどで行っていただいています。
有償ですが、1回あたりでお支払いしています。
おはなし会ボランティアの技術講習も、講師を招いて毎年1回開催しています。
4点目の読み聞かせについて、おはなし会等も含め親子だけでなく乳幼児、小学校、中学校まで行っていますが、大人向けの絵本のおはなし会は行っていませんので、検討していければと思います。
会長:他に何か意見はございますか。
内容が多いので、2章のこれまでの5年間の取組のまとめと、4章の計画の実現に向けた今後5年間の取組、このあたりについて意見をいただければと思います。
さらにこのような取組はどうかなどもありましたら、意見をお願いいたします。
委員:1点目が内容の順番についてです。前回の第3次計画と比較すると、こどもたちの環境が大きく変わった点は、GIGAスクールの1人1台端末が支給された点、おにクルぶっくぱーくが開館した点、図書館で電子書籍が推進されている点の3つが挙げられるのかなと思います。
改定版にはこれらの3点が、これまでの内容に加えて、含まれている内容になっているのではないかと思います。先ほどの3点は市民からのニーズが高く、特におにクルぶっくぱーくの環境やサービスは、意識して確認されるのではないでしょうか。
今回表にして作成いただいているので見やすいのですが、先ほどの3点が最後の方に記載されているので、力を入れている部分に対してこの順番でいいのかご検討いただければと思います。
2点目が意識調査についてです。前回の協議会にて、こどもの意見を聞くことについて話題が上がり、職場体験に来た中学生を対象に読書に対する意識調査を実施したとのお話でした。
意識調査の内容について教えていただけますか。
事務局:今仰っていただいた3点が今後に取組が必要な内容ですので、力を入れていることがわかりやすくなるよう検討をいたします。
職場体験に来た中学生たちに聞き取りをした調査については、12ページに、電子書籍について、また16ページに、本市にゆかりのある作家について記載しています。
各館で職場体験を受け入れているので、各館でアンケートを集計しています。
内容としましては、あなたの好きなこと、興味があることを教えてくださいという内容や、SNSを使用しているかどうか、ゆかりのある作家を知っているか、図書館でどんなイベントが開催されていれば来たいかなどを聞いています。
会長:小学校における取組の部分で5年間の成果について、また25ページの「学校での推進」の部分について、これからの5年間に対して組み込んでいただきたい取組など、何かご意見ありますか。
委員:市立図書館と学校は、結構連携させていただいていると思っています。
小学3年生が図書館見学のときに図書カードを作り、そこから図書館に行く機会が増えるのでありがたいです。
物流サービスを通して、借りたい本を学校に届けてもらっていることが、大変助かっています。学校だけでは本がなかなか賄えず、相談したときに本をお勧めしてもらえ、ありがたいです。
デジタル化については、こどもたちが調べ学習の際に、まずタブレットを使用するため、訳も分からずインターネットの情報をかいつまむことが多いです。インターネットだけでなく、本を併用して調べる方法を指導することが課題と考えています。
図書館に対して考えている課題は、諸事情により図書館にまで行くことが難しいこどもたちがいることです。来館が難しいこどもたちには、図書館の本を学校にいっぱい持って来て、触れさせてあげたいと考えています。
会長:幼稚園、保育園の取組の部分を項目立てているまとめと、これからの5年間についてご意見いただけますか。
委員:幼稚園では、活動の中でわからないことがあったときに、宿題として調べてくるようにしています。
茨木幼稚園ではおにクルが1番近いので、こどもたちがぶっくぱーくに寄って、翌日に調べてきた内容を話してくれることが多いです。
それを元に、先生が、おにクルで調べてきてくれたことを話すと、他の子も行って調べることもあります。
幼稚園では絵本の読み聞かせを毎日していますが、幼稚園にある絵本だけでなく、職員が自ら図書館で、本のほかに紙芝居も借りてきて、毎日あずかり保育の子たちに読んであげている職員もいます。
読み聞かせから、この本はどこにあったかなど話が弾み、そこからこどもたちが保護者に話して足を運んでもらう、このサイクルが広がっていけばいいなと思い取り組んでいます。
何でもすぐ買えばいいとかではなく足を運ぶ、インターネットで調べるのでなく本で調べるなど、幼稚園の子だからこそ保護者の方と一緒にできることだと思います。
保護者も巻き込んで一緒に本を読んでいるので、この宿題を続けていければと思います。
幼稚園でも近年他国の方が来られていて、そのお子さんの母国語の絵本があれば購入して置いています。色んな国の絵本を取り入れながら、みんなで色んな国に関心を持てるように絵本も置けたらと考えています。
図書館でも案を出していただいていると思いますが、幼稚園でできることも考えながら、こどもたちが絵本などを、保護者の方も本を、身近に感じてもらえるように取り組んでいければと思います。
先ほどの大人の方へ向けた、大人が読んでも役立つ本のお話に関連して、幼稚園でも子育て支援として園庭開放を行っていて、未就園児や他の方も幼稚園に来ていただいた時に、幼稚園の絵本も地域の方に貸出しを行っています。
未就園児用の絵本も貸出しできますし、そのときに一緒に保護者用にも料理本や育児の本も数冊準備し、保護者の方にも貸出しをしています。色々絵本を変更しつつ貸出しているので、ニーズに合わせて本の購入を検討しつつ、この取組を続けていきたいと考えています。
会長:「家庭・地域での推進」の今後の取組、22ページの部分について、何かご意見ございますか。
委員:茨木市のつどいの広場では、対象は未就学児で、主に利用されている子は0歳児から未就園児が多い印象があります。よくブックスタート事業のお話を聞きます。人気のある本をいただけるので、喜ばれているお母さんたちは多いです。
ただ人気の本のため、プレゼントで貰っており、どれを選んでもすでに持っている絵本だったという話もたまに聞きます。
選択肢を充実していただければと思います。
会長:「関係機関の連携と人材の育成」の部分で、こどもの読書に関わる人材の育成が挙がっていますが、このあたりについてご意見ございますか。
委員:絵本の読み聞かせをボランティアとして好きで参加されている方と、訓練を受けて参加されている方とでは、聞かせるという側面では成果に差が出ています。
小さいお子さんに対しては、お母さんや身近な大人が読むのであれば、どんな読み方でもこどもにとってはいいです。茨木市では養成講座があることがわかったので、市民活動センターで、読み聞かせに興味がある保護者に対して養成講座を勧めることもできます。
今、ボランティアをすごくやりたい人と、消極的な人とで二極化しています。おにクルができたことにより、自分でもできることが何かないかと市民活動センターに来てくださる方がたくさんいらっしゃるので、その人たちと図書館などを連携させていくことが私たちの役目だなと思い、伺っていました。
私がこのような場で情報収集させていただいて、市民の皆様にお知らせしてつないでいくことが大事だなと思いました。
私は、市民活動センターでの勤務より、府立高校での勤務の方が長いです。
また市立図書館は府立や私立高校との連携はあまりされていないのかなと思っていましたが、資料を読むと高校のことも考えていらっしゃることがわかりました。
私は、図書館が第2の保健室だと考えています。保健室にまで足を運べれば、状況は変わると思います。
先ほどお話があったように、保健室のような居場所にも絵本があればと考えています。高校でも絵本はすごく大事です。私の教室でも棚に絵本を何十冊も置いていました。
小さい時に読んだ絵本と、高校生になって読んだ絵本、大人になって読んだ絵本との出会い方はそれぞれとても大切です。ここにもこんな絵本や本があるなと、こどもたちに見えるようになっていればありがたいなと思いました。
私も情報収集し、勉強して市民の皆様にお伝えしなければならないと思いました。
会長:一通り皆様の関係の深いところについて、ご意見を出していただきましたが、それ以外の部分で何かご意見ございますか。
なければ、どのようなスケジュールで進めていく予定か説明いただければと思います。
事務局:スケジュールとしましては、今日いただいた意見などをふまえ、策定委員会を1月に行う予定です。
2月の図書館協議会で報告させていただければと思います。
今年度末には策定をする予定です。
館長:本日欠席の嶋田委員からも後日ご意見をいただけるとお伺いしていますので、今回いただいた意見をまとめ、策定委員会にもかけますが、どういう風に反映したかについては一度お送りさせていただきたいと思います。
見ていただいて、何かありましたらメール等でご意見いただければと思いますので、よろしくお願いいたします。
会長:それでは、改定案についての意見聴取を終えます。
前の協議会でも話題に出ましたが、こども読書活動推進計画は自治体によっては、目標数値を明確に設定している自治体もあります。
茨木市では内部での協議で目標数値の設定について、意見交換はありましたか。
館長:策定委員会では特にご意見いただいていませんが、前回の協議会でご意見をいただいたときに、不読率等は個人の読む、読まないが関わってくるので目標に設定しづらいという話がありました。
強制させると読書ではなく勉強になってしまうので、そちらに数値を求めることは難しいです。市としてこの取組をどれくらいするかという目標設定は可能なのかなと思いますが、まだ検討させていただいているところです。
現在茨木市の取組で出している数値はブックスタートの配布率ですが、結果としてはほぼ100パーセントになります。
4か月の検診時に必ずお渡しして、そこに来られない方に関しては図書館に取りに来ていただく、保健師の方が訪問されたときに紹介してもらうなどをしていますので、結果はほぼ100パーセントです。
他に何を設定していくかというところについては検証が必要かなと思います。これがいいのではないかというご意見があればいただきたいと思っています。
会長:目標を設定したとしても、5年後に数字を達成できたかどうかの評価が難しくなりますしね。
館長:読書環境がかなり変わってきたことがありました。
この5年間で、予想より電子書籍が大きく広がったところもありますので、前の5年のときは電子書籍についてはほぼ対象外にして進めていました。
この5年の間で、特に新型コロナウイルス感染症が拡がってから急に変わったので、そうなると目標数値も急に変わることになるので、そのあたりも考慮して設定できるかどうかも含めて考えていきたいと思います。
会長:個人的な感想にはなりますが20ページのところで、改定版にあたり書き加えられたところだと思いますが、「GIGAスクール構想による」という部分で「インターネットの利用がこどもたちの日常に欠かせないものになる」と記載があり、今はもうそう認識しておかないといけないのかと思いました。
こども読書活動推進計画の改定版の案についての意見を皆様からいただきましたので、こちらを元に最終の改定案のまとめを進めていただくということでよろしくお願いいたします。
そうしましたら続きまして、その他の部分について図書館からいくつか報告等があるようですので、よろしくお願いいたします。