2 電子書籍の導入について
事務局から資料4に基づき説明
(資料4:電子書籍の導入について)
会長:ただいまの説明について何かご質問、ご意見がありましたらお願いします。
委員:今現在のコンテンツ数というか、電子書籍の資料数はどれくらいありますか。
先日、茨木市のホームページを見ましたが、今ひとつ全体像が掴めませんでした。
事務局:今年度の予算では1,500点の導入を予定しております。
現在は、1,337点を導入済みです。
委員:ダウンロードをせずに読むのでしょうか。
事務局:はい。
インターネットに接続できる環境の下で、接続しながら読んでいただくものです。
委員:本は1冊ずつしかないということでしょうか。
普通ダウンロードしたら誰でも読めますが、そうではなく、1冊しかないということでしょうか。
事務局:基本は1冊ですが、コンテンツ1つ、つまり1種類の本について、ライセンスが2つや3つあることはあります。
本でいうと、同じ本が2冊や3冊あるというイメージです。
委員:その中で予約が溜まっているということですか。
事務局:2冊分あればお二人まで同時に読めますが、それでも予約が多く溜まっているものもあります。
委員:でしたら、一般の電子書籍、例えばアマゾンなどとは仕組みが違いますね。
図書館と一般の違いがわかりませんでしたが、ライセンスが2つ、3つあるということは、1冊の本が2冊、3冊あるのと同じ環境というイメージですね。
事務局:はい。
委員:今後について、2,000冊、3,000冊と増やすにあたり、市民からのリクエストなどは受付けていただけますか。
というのも、今後コロナの第2波や第3波が来て、また図書館が休館になった場合、例えば子どもを持つ市民から見ると、学習漫画や料理本などは、すごくありがたく、利用したいと思います。
でも、周りのママ友や子どもの学校関係のPTAや市PTA協議会などで電子書籍のことを聞いても、あまり浸透していないといいますか、「そんなこと始めたん」とおっしゃる方が結構いらっしゃって、そこがすごくもったいないと実感しています。
そこで、今後も新型コロナウイルスで自粛などの制限はあるでしょうが、イベントなどで、もっと皆さんが電子書籍を知る機会があればと思いますので、そういったことはお考えでしょうか。
2点をお聞きしたいです。
事務局:まずは電子書籍のリクエスト予約ができるかについてお答えします。
申し訳ありませんが、現在のところ、リクエストはお受けしていません。
といいますのも、市中で流通している電子書籍と比べまして、図書館で貸出が許諾されている電子書籍のコンテンツは非常に少なく、リクエストしていただいても、それが図書館で貸出しできる電子書籍として扱える可能性が大変低いのが現状です。
次に、もう1点の電子書籍のアピールについてです。
今回、広報いばらきの裏表紙に、電子書籍だけの一面広告が載りまして、スッキリした画期的な掲載でしたが、何か他のイベントなどと連携して周知するといった企画は、今のところは考えておりません。
今後の参考にいたします。
委員:はい、ありがとうございます。
館長:広報については、電子書籍に限らず、この協議会において何度も図書館のPRが下手であるという話が出ておりまして、いろいろPRしていかないといけないと考えているところです。
電子書籍につきましては、広報に掲載され、貸出開始と同時にツイッターやフェイスブックなどのSNSに掲載しました。
ただ、継続的に広報しないと皆さんに忘れ去られてしまいますので、継続的なPRをしていく必要があると考えています。
委員:まだ電子書籍を利用していないためお聞きしたいのですが、電子書籍はパソコンとスマートフォンで読むのでしょうか。
事務局:お手持ちのパソコン、スマートフォンやタブレットで読めます。
委員:絵本とかもありますか。
事務局:絵本もありますが、どちらかというと外国語の絵本が多いです。
音声で聞いていただけるものもあります。
委員:読み聞かせなど、子どもたちを集めて、絵本を目の前で見せたりするのと同じように、例えばプロジェクターやパソコンの大画面に映して見せても著作権法上は大丈夫ですか。
委員:茨木市の電子書籍では外国語絵本の取り扱いが多いですが、日本の場合、絵本のデジタル化について、特に絵本作家さんからものすごい反対があります。
一番大きな理由として、最近、パソコンのディスプレイが良くなってきても色を正確に再現してないこともあり、電子化に非常に抵抗を持っておられる方が多いです。
デジタル絵本を許可されている日本の作家さんは本当に一部です。
やはり、作品を創り出す方の意識は、アメリカなどの諸外国とかなり違う部分があり、非常に難しいと思います。
また、おはなし会も、厳密に言うと、オーバーヘッドで絵本をそのまま映す分には構いませんが、デジタルに取り込んでディスプレイに映すのは著作権法違反になりますので、日本の場合、特に芸術関係のものは、デジタル化されても作家さんが許可していないことが多く大変難しいと思います。
委員:それでは、先ほどの意見で述べられたように、図書館が休館になって、子どもたちが図書館で絵本を借りられなくなったから図書館の電子絵本を見ようと思っても、外国の本しかないということでしょうか。
館長:今回、1,500冊を導入するにあたり、収集方針を立てています。
茨木市では以前から電子書籍に関する研究をしており、問題集などの図書資料として所蔵できていないものを収集していこうと検討してまいりました。
電子書籍は、当初大人向けしか買わない予定でしたが、今回、コロナ禍で、お家で勉強しないといけないことが増えたため、児童書を増やすことにし、調べ学習や図書館としてなかなか提供できなかった外国語絵本を提供することにしました。
普通の絵本につきまして、本市では、子どもの読書活動推進計画を立てており、図書館として、今のところ、本に直接触れて欲しいという気持ちもありますので、児童書については、調べ学習を中心にし、日本語の絵本は入れておりません。
ただ、この状況が続いたり、時代が変わって、それが普通になってきたときは、日本語の絵本の収集なども考える必要があると思います。
ですが、今はデジタルよりも、現物の絵本に触れ、それを見て欲しいということで、このような資料収集になっています。
委員:新型コロナウイルスなどいろんなことが起こっても本に触れて欲しいですが、電子書籍で著作権法が影響するということで、すごく良くわかりました。
図書館が開いていて、本をいつでも借りることができれば問題はないのですが。
委員:1,500冊の購入について、今後、どのような分野の本を広げていくのか教えてください。
事務局:現方針といたしまして、従来の紙の本で買えなかった資料を中心にと考えています。
一般書では資格関係を、児童書では調べ学習系やドリルといった形態を今のところは考えています。
点数としては、恐らく来年度もそんなに多く買えないと想定されますので、やはり今の方針のまま収集することになるのではないかと思われます。
会長:よろしいでしょうか。
私からも1点質問します。
これだけ予約が多いと、今後どういった対処を考えられていますか。
事務局:予約が多いものは、ライセンスを増やすことができるかを問い合わせているところです。
委員:今はどんな本もライセンス数は2つくらいあるのでしょうか。
事務局:1つのものが多いですが、2つとは限らず、3つのものもあります。
委員:今回、会議の資料をいただき茨木市の電子書籍のサイトを見ると、読み物だったか、多いものなら8人くらいの予約があります。
一般的にはサイトの一番上に表示される資料にたくさん予約がつく傾向があるみたいです。
事務局:それもあり、ホームページの書名の表示については、予約がついていないものを上にするなど、定期的に書名を入れ替えるような作業をこまめに行っています。
ニーズがある資料につきましては、20件近い予約がついています。
会長:対応としてはこれからの課題と考えてよろしいでしょうか。
館長:8月18日までの統計を取りまして、1回借りた時に、何回ログインしたかという統計を取りました。
多い方では借りている間に40回や80回程度見られている方もいらっしゃいました。
その方はかなり読み込まれているなという印象ですが、とりあえず試してみようという方も多く、1回だけログインされた方が2,200人くらいいるようです。
その方が読まないからすぐに返却しようと思ってくださればいいのですが、2週間借りたままでも延滞にならないと思われると、予約を待っていただく時間は長くなります。
なお、タイトル数とかコンテンツ数については、今後も検証しなければならないと感じています。
委員:2週間経ったら自動的に返却されるのですか。
また、電子書籍を導入されて、何か変化はありましたか。
館長:変化として、今までパスワード登録を全くしなかった方たちがパスワード登録に来られているようです。
特に、広報への掲載やSNSでつぶやいた後に、パスワードや新規登録される方が増えたようです。
今まで図書館に来館したことがない方や興味がなかった方にも図書館に来ていただくきっかけになるのではないかと思います。
始まって1か月程度しか経っていませんので、今後も様子を見て、その方たちが継続して利用していただけるようにしていく必要があると考えています。
委員:提供分野を見ると、子ども向けの調べ学習、学習漫画、外国語絵本のほかにヤングアダルト向けの文芸書もあります。
登録者数の内訳について、小学生や中高生は多いですか。
館長:システム上、まだその内訳は出せていません。
分析をしたく、システムで出せるようにして欲しいという要望をしているところです。
次回には報告をさせていただきたいと思います。
会長:取り組みを始められたばかりのサービスですので、これから事業実績や業界の状況、それらを勘案しながらいろいろ検討されることと思います。
その都度、いろんな報告をこの場でされていくと思われますので、その時にまたご意見をいただければと思います。
ご意見がなければ、この議題は以上にしたいと思います。
よろしいでしょうか。
以上で、案件3「電子書籍の導入について」を終了します。
続きまして、案件4「中条図書館の移転計画進捗状況について」、
事務局から説明をお願いします。