委員:例えば1番の柱の「資料の提供に努めます」という表現は、資料提供が図書館サービスの根底にある中、ここに「努めます」を記載すると、1番の各項目すべてが「努めます」となり、消極的に見えてしまいます。
2番以降も同様で、もう少し積極的な表現を検討されてはどうでしょうか。
館長:ご指摘のとおり、図書館は資料提供が要である中、柱の部分に「努めます」を入れることで後に続く重点事業まで「努めます」となりますので、文言を検討いたします。
会長:重点目標は来年度の方針にあたりますが、最終的に市教育委員会の各部局と文言調整しないといけませんか。
館長:運営方針及び重点目標は図書館要覧の最初に提示するものです。
図書館の判断で変えることができますので、館内で話し合って決めたいと思います。
会長:文言の修正が可能であれば、より明確なわかりやすい表現をお願いします。
他にご質問はいかがでしょうか。
委員:1番の柱の⑤の「ビジネス書要約サービス」は茨木市独自の取組みと思われます。
裏面の注意書きに解説や説明を入れてはどうでしょうか。
3番の柱について、読書活動推進が重要施策としても、いまや「読書」という言葉だけで公共図書館サービスを表せないと思います。
昨年の「ユネスコ公共図書館宣言」の改定では、情報リテラシーやデジタルリテラシー、地域づくりへの市民参加をより誘発するために図書館が地域社会に対しより深く関与すること、持続可能性・公平性といったキーワードが並びました。
そこで3番の柱は、例えば、「市民の読書活動や情報活用の支援を推進します」等、「情報活用の支援」を追記してはどうでしょうか。
次に、3番の④として、「市民のメディア情報リテラシーの向上を支援し、「知る」「学ぶ」ことによる社会的包摂を図ります。
」を追記してはどうでしょうか。
GIGAスクール構想に伴い、現在の日本の情報モラル教育はここに気をつけようといった対処療法的ですが、欧米ではデジタル・シティズンシップ教育という情報を使いこなす中で何が危険で有益か等をトータルに教育する流れにあることから、読書活動推進を少し拡大してみてはどうでしょうか。
最後に、4番の柱の③として、「地域社会において市民が諸活動を行なうことを情報と空間で支援します。
」を追加されてはどうでしょうか。
前述の宣言の改定に伴い、市民参加を誘発する関与が図書館に求められることを受けたものです。
以上、今回の提案は、新しい内容を含み、委員の皆様や図書館内部との協議もあり、性急な提案にもなりますので、今後こういったことも視野に入れてご検討いただければと思います。
会長:今の意見はすぐに文言の修正は求めないということですが、この意見についていかがでしょうか。
館長:ご指摘の情報活用の支援は重要になってきております。
どのように入れるか、今回入れるかなど、館内で検討したいと思います。
次に、4番目の地域社会への参加につきまして、おにクルぶっくぱーくの開館に伴い、昨年度から地域のいろいろな場所に職員が出向いて活動しています。
今後よりそういう機会が増えますし、明記することで図書館利用者以外の方にも周知できる機会になりますので、明記したいと思いますし、ビジネス書要約サービスの注釈も加えたいと思います。
会長:ビジネス書要約サービスは、具体的にどういったものでしょうか。
館長:現在契約しているのは「フライヤー」というサービスで、図書館内のWi-Fi環境がある場所で、ご自身のスマートフォンを使ってビジネス書の要約を読むことができます。
要約を機に図書館の本も借りていただけるよう、現在は中央図書館で導入しております。
これは中央図書館内に限ったサービスですが、家やどこでも読めるような誤解を与えますので、注釈を入れたいと思います。
会長:他にご意見やご質問はいかがでしょうか。
委員:3番の①の一番下の「中高生を中心とした10代への利用促進・読書推進活動」という文言はすごく難しいものに感じます。
事業計画の中のどの部分が中高生に向けた取り組みなのかをお教えいただきたいです。
事務局:事業計画案の4番のイバハルコーナーは、10代向けの資料を集めたコーナーで、中央図書館及び4分館で設置しております。
また、20番のブックリストの発行として、市内中学校・高校の図書館にアンケートボックスを設置させていただき、中高生が読んで面白かった本などの募集をし、それらをブックリストにし、年1回、発行・配布を行っております。
委員:私自身、結構図書館を利用していると思っていましたが、事業計画を見るとまだまだ利用しきれていないと感じました。
恐らく、他の図書館利用者も利用しきれてないことにさえ気づいていないでしょう。
もっと発信していただき、皆が図書館を活用すればいいなと感じました。
私ももっと情報を集めようと思います。
今回は大変参考になりました。
会長:図書館が何をしてるかを全員に知ってもらうのは大変ですが、情報発信に努めていただきたいと思います。
委員:一般市民が事業計画の情報を全て把握するのは難しく、特に10代の子どもが広報誌を見るとは思えません。
前の会議でも申しましたが、10代の子に伝える手段としてSNSやQRコード付きのチラシで情報をすぐに見れるようにしていただきたいです。
例えば、漫画を書く高校生に漫画による説明書きを書いてもらう等、10代が参画できることがあれば、より図書館に興味を持ってもらえるかと思います。
次に、事業計画の7番の移動図書館ともしび号によるイベント参加について具体的にどのような予定があるのか、11番の学校連携として、具体的に何を連携としているのかをお教えください。
会長:図書館の取り組みや情報発信を今後どう行うかについて、図書館に限らず、市の全体的な戦略的な部分も絡みすぐに答えられないかもしれませんが、現時点で答えられることはありますか。
館長:以前の図書館協議会で情報発信が課題というご意見をいただきました。
中高生の情報収集手段としてツイッターが一番のようです。
できる限りSNSで周知しているところです。
それでも、全体的にみれば広報誌が一番有効というアンケート結果がありますので、広報誌による周知も継続しつつ、SNSはターゲットを絞って対応してまいります。
また、情報発信について、社会教育振興課等、若い世代と関わりを持つ課や学校との連携を考えておりますが、本や図書館から離れている子どもたちになかなか情報が届かないため、いかに伝えるべきかが課題と感じております。
皆様にご協力をいただきながら取り組みたいと思います。
最後に、以前の協議会で、チラシにQRコードを掲載するご提案をいただいておりますので、現在、チラシには可能な限り掲載し、周知を行っております。
会長:中高生向けの情報発信について、今のところ、中高生が参画するような取り組みなどはありませんか。
事務局:今のところ、中高校生をターゲットにしたものはありませんので、今後、検討していきたいと思います。
会長:おにクル開館関連で、中高生向けのイベント等を計画されていますか。
館長:特に中高生向けに限ったものは今のところありませんが、おにクルでは音楽スタジオを併設し、中高生の利用が増えると思われます。
そういったところとの連携や中高生を対象としたプレ事業も検討したいと思います。
事務局:移動図書館のイベント参加と学校連携について、説明いたします。
まず、移動図書館ともしび号のイベント参加についてです。
年々イベント参加の相談が増える中、来年度は、5月に「いばらき×立命館DAY」という立命館大学の敷地内で開催されるイベントに、7月は茨木フェスティバルに、11月は環境フェアに、3月はきらめきフェスタに出展予定です。
来年度のブックトラベルは、12月に、おにクル周辺にて開催する予定で、そこにも出展する予定です。
次に、学校連携についてです。
学校図書館との連携として、市立図書館の司書が学校図書館に訪問し、情報交換を行っています。
他に、学校への団体貸出や学校図書館を担当するスクールサポーターへの研修に関わっております。
事業計画12番の「調べる学習コンクール」も学校教育推進課と連携して実施しております。
委員:「おにクル」に、中高生が喜びそうな「映えポイント」があるといいですね。
インスタグラムで発信してもらえるチャンスです。
そこから図書館にリーチしてもらえるといいですね。
会長:図書館の映えポイントの周知手段等、考えることはいろいろとあると思いますが、具体的に各フロアの様子等もわかる映えポイントはありそうですか。
事務局:映えポイントはあると思いますので、今後考えていきたいと思います。
会長:他にご意見やご質問はいかがでしょうか。
委員:事業計画11番の学校連携について、団体貸出等で声をかけていただいてますが、幼稚園は学校連携という括りですよね。
次に、私は少し山手の幼稚園に勤務していますので、園児の保護者のお声として、図書館で借りた後、返却期間内に返却することに不安があるようです。
自家用車がある日しか行けないという話もよく伺いますし、駐車場はいつも混んでいるのでしょうか。
また、先ほどの映えポイントですが、幼稚園の保護者にとって「図書館は本を借りに行く場所」というイメージが強いと感じます。
借りなくても行くだけで楽しいところという意味で映えポイントはいいなと感じます。
館長:幼稚園についても学校連携に入っております。
次に、茨木の北部や南部の方は図書館に行きづらいという話をよく伺います。
中央図書館の駐車場は収容台数も多く、駐車できない日はほとんどありませんが、駐車後30分までが無料となります。
また、できる限り市域全体の図書館のサービスを充実しようと、ともしび号が巡回していますが、特に北部の方にご不便をかけているかと思います。
借りた後の返却が厳しい件について、駅を利用される方には、JR茨木駅及び阪急茨木市駅に返却ポストを設けておりますので、保護者の方に伝えていただけたらと思います。
また、映えポイントについて、昨年度は穂積図書館が20周年記念として、今年度は中央図書館の30周年記念に伴い、ロビーに顔出しパネルを設置し、自由に写真撮影することができます。
来年度の中条図書館の休館前にもきっかけとなるような事業を考えたいと思います。
委員:ツイッターは文字数が限られ多くの発信がしづらいです。
インスタは写真等、すぐに分かりやすい情報発信ができて大変良いと思います。
会長:SNSを活用する図書館による炎上が時々見受けられます。
以前、各社新聞の全面広告に「鬼滅の刃」のキャラクターが掲載され、それを撮影したい利用者が図書館に殺到しました。
ある図書館がツイッターに鬼滅情報を掲載したところ、図書館の法律解釈に指摘がありましたので、どのツールで情報提供するのがよいかをしっかり考えていただければと思います。
また、先ほどの重点目標と各事業がどう対応しているかわかりづらいという意見についていかがでしょうか。
館長:重複する事業が多いですが、明らかに割り振れるところは番号を振るなどわかりやすくしたいと思います。
会長:すぐでなくてもそういう方向でご検討ください。
今回、令和5年度の運営方針及び重点目標における各項目の表現について、各委員から意見や具体的例の提案をいただきました。
今後図書館で検討をお願いします。
また、令和5年度はコロナ禍の収束を前提に、多くの自治体が積極的な予算編成をし、議会に上程している時期と思います。
もともと図書館は国からの補助金や助成金がない機関ですが、来年度の図書館活動が拡大できるよう是非図書館にはがんばっていただきたいと思います。
それでは、次の案件に移ります。
茨木市立おにクルぶっくぱーくの進捗状況について説明をお願いします。