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中央図書館(総合窓口)
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令和4年度第1回図書館協議会会議録

日時:

令和4年8月17日(水)午後2時から午後3時30分

場所:

茨木市立中央図書館2階多目的室

出席者:(敬称略)

委員 國松(会長)、大浦(副会長)、小林、嶋田、野村、増田、三好、森
事務局 小田(部長)、吉田(館長)、中川、小河、濱口、川嶋、後藤、川越、藤井、上辻、河原

案件:

  1. 令和3年度事業実績について
  2. 子ども読書活動推進における取組について
  3. その他報告事項
 

開会

会長:ただ今から令和4年度第1回茨木市図書館協議会を開催させていただきます。
本日は、8人中8人の委員の皆さまにご出席をいただき、茨木市図書館協議会規則第3条第2項の規定により、会議は成立しております。
また、本日は、1名の方から、当協議会の会議を傍聴したいとの申し出がありますので、ただいまから入室していただきます。

【傍聴人入室】

再開いたします。
それでは、本日の案件1「令和3年度事業実績について」を議題といたします。
事務局から説明をお願いします。
 

1 令和3年度事業実績について

1令和3年度事業実績について事務局から、資料1に基づき説明
資料1:令和3年度の事業実績

会長:それでは、令和3年度の事業実績についてご意見やご質問をお願いします。


委員:電子書籍について、貸出点数は令和2年度よりも令和3年度の方が上昇していますが、予約点数は減少しています。
この要因は何でしょうか。
また、タイトル数がどのような状況かお教えください。


会長:新型コロナウイルスの影響から一昨年前に電子書籍を導入され、2年ほど経過していますので、利用状況の説明をお願いします。


事務局:予約点数の減少については今後検証したいと考えております。
ライセンス数について、導入年である令和2年度末は1,473ライセンス、令和3年度3月末で1,807ライセンスということで拡充を行いました。


館長:電子書籍の予約が減った理由を現在検証しているところですが、令和2年度は導入年ということで1,473タイトルを導入しました。
令和3年度は334タイトルを追加しました。
そのあたりが、予約件数の変化に影響したのではないかと考えられます。


会長:他に質問等はありませんか。


委員:ブックスタート事業の意義は素晴らしく、私の二人の子どもたちもブックスタートの絵本をきっかけに本好きになった部分もあるかと思います。
私自身、英語の通訳でブックスタート事業によく参りますが、外国籍の方からブックスタートの絵本をもらえるのは嬉しいけれども、なぜ日本語の絵本なのかといった意見をいただくことがあります。
子ども読書活動への取組みとして、外国語で書かれた絵本の収集に力を注ぐと示されていますし、例えば、市内小中学校で外国籍の生徒が増えてきたり、日本国籍の方が英語の絵本をほしがることも考えられますので、配布する本の選択肢が広がる予定はありますか。


事務局:今すぐとはいえませんが、外国籍の方への対応などを考えないといけないと思いますので、今後の参考にさせていただきます。


会長:もともと図書館の外国籍の方へのサービスは、大阪市や大阪府が早くから取り組んでいるようですが、地域で居住する方の国籍が相当違うと思いますので、多文化サービスや外国籍の方に向けた資料提供等、大阪府以外の事例などご存じでしょうか。


委員:最近は現場を離れており調査できていませんが、滋賀県の愛荘町は人口の10%がブラジル系のコミュニティで、専門の書店からカタログを取り寄せて資料提供したり、文化的な繋がりも大事という観点からブラジルの踊りや歌による交流の機会を作っている事例がありました。
また、東近江市では、幼稚園や保育園に多くの外国籍のお子さんが所属していましたので、移動図書館で持って行ったり、先生方もケアに気を使っておられ、事前に資料の準備等をされているようでした。


委員:大阪府の会議に出席しましたところ、府では、多言語読書活動推進事業を展開されています。
今年度は6か国語ですが、就学前の子ども用の外国語絵本を紹介したリーフレットを作成するそうです。
現状どこまで進んでいるかわかりかねますが、各市町村にも配布するようです。
母国語のみの表記で、日本語表記が無いようですので、日本語表記も必要ではと意見を申し上げましたが、とりあえず母国語に触れる機会が少ないことから、母国語で書かれた絵本のリーフレットを作成するというのが趣旨だそうです。


委員:私が居住する地域は、ベトナム系のお店がオープンしたり、ベトナム系の方が結構居住されています。
6か国語のリーフレットの中にはベトナム語は入っていますか。


委員:府の資料では、韓国語、朝鮮語、中国語、ベトナム語、フィリピン語、英語の6か国語に今年度は限っているようです。


委員:かつて私が大阪市内で勤めていた頃は、基本的に英語、スペイン語、フランス語などヨーロッパ系が多かったため、アジア圏があると伺い安心しました。


会長:茨木市内の外国籍の居住者は、国籍など、以前に比べて変化していますか。


館長:以前から増えつつありましたが、アジア圏のベトナムなどが増えています。
次の案件の子ども読書推進に関連しますが、今年度、府立図書館と共催する絵本のひろばは、多言語のものにする予定です。
昨年度は、中条図書館で英語のおはなし会を初めて開催いたしました。
誰でも参加していただけますが、図書館としてはターゲットとして、母国語が日本語でない子どもたちに来てもらえる場になればと考えており、今後広報をどうしていくかが課題です。
他課と協力しながら、外国籍の子どもたちが参加できるような行事を考えていきたいと思います。


会長:他に何か質問やご意見はありますか。


委員:資料では、図書館ボランティアの活動人数が延べ84名と報告されていますが、大人だけで、中高生などの子どもは入っていないのでしょうか。
以前、図書館の職業体験が中学生にすごく好評だとお聞きしていましたので、ボランティアはどのように募集されていますか。


事務局:図書館ボランティアに中高生は入っていません。
中学生の職場体験は毎年行っていますが、昨年度は新型コロナウイルスの影響でありませんでした。
今のところボランティアは大人向けのみとなっております。


委員:新型コロナウイルスの状況を見ながら職場体験等は再開されるのでしょうか。


事務局:今年度は再開する予定です。


会長:他にご意見はありませんか。
ないようでしたら、次の案件に進みます。
子ども読書活動推進における取組みについて説明をお願いします。
 

2 子ども読書活動推進における取組について

2子ども読書活動推進における取組について事務局から、資料2に基づき説明
資料2:令和3年度子ども読書活動推進の取組実績と令和4年度取組

会長:ご意見又はご質問をお願いします。
委員:25番のブックリストについて、令和3年度の取組みとして、中学校や高校の図書室で配布されたそうですが、各学校図書館で配布した後、どのようになったかが一番大事と思います。
そこにいる学校司書等の印象や声などをお教えください。


事務局:ブックリストは配布以外にホームページにも掲載をしていますが、あまり声を聞けていないというところが実情です。
学校図書館に応募箱を設置しているため、応募があった学校の先生やスクールサポーターの方から、いつホームページに掲載されるかなどの問い合わせをいただき、期待していただいてると感じています。
今年度も行っており、ご指摘は今後の課題と考えます。


会長:小学校での子ども読書活動はいかがでしょうか。


委員:新型コロナウイルスが増えたタイミングが、1学期の終業・夏休みや学級閉鎖の可能性等、子どもたちは図書館まで気をやれない状況だったと思います。
学校図書館では返却された本を可能な限り消毒したり、時間をあけてから貸す等の対策をする学校もあります。
他に、アクリル板を設置して対面で座れるようにしたり、対面にならないよう斜めに座り、座席数が限られる学校もあります。
また、コロナ禍でも学校図書館を利用してほしいことから、イベントをする先生もおられます。
対策等難しいところがありますが、子どもたちも楽しみにしていますので、子どもと本を繋ぐ取組みは先生方が意識する必要があると思います。
今年度、私も担任を持っており、子どもたちと一緒に目次や索引で探してみたり、どこを見て調べるか等、少しずつ実践を積み、慣れれば、自分の興味のある本を読みだすため、引き続き本と子どもを繋ぐ発信をしていきたいと思います。
これまで、子ども向け読書感想文の書き方講座の実施やスクールサポーターへの研修を行ったり、市と図書館部会が連携できるよう、かなり図書館の方に動いていただいているのを感じています。
例えば、今年度、本校でも読書感想文の書き方講座のポスターが貼ってあると、子どもたちに受講を促しやすく、中には明日行くという話を子どもから聞けました。
以前は、夏休みの課題図書の予約がいっぱいでなかなか借りられない状況でしたが、今年度は子どもたちから予約が取れたと結構聞くことができ、そこにも予算を充ててくださっていると感じました。
子どもたちに対する読書環境を整えていただき感謝いたします。


会長:次に、就学前の子どもたちについてはいかがでしょう。


委員:図書館で多くの子ども向けの取組みをしていただいてることに感謝いたします。
幼稚園にいただく予算で毎年多くの新しい本を購入し、その際、図書館のブックリストを活用しています。
先ほどの質問にありました、保護者が本を借りた後までを把握できていませんが、ブックリストの本を先生が園児に読みきかせ、その絵本を園児が借りられるよう本を揃えることもあります。
本を借りた保護者が園児と一緒に読んだり、家で買ってみたり、図書館に借りに行くといった流れに繋がればいいなと思います。
幼稚園では、コロナ禍でも園児が絵本に毎日触れるよう、1日1冊先生が絵本を読むよう心がけています。
昔からのいい本を大事にしつつも、新しい本との出会いはすごく大事ですので、先生が最近の本を知る機会が少ない分、図書館からのお知らせをよく活用していると先生達の会話から感じます。
今後もブックリスト等の取組みは継続していただきたいです。


会長:貸出件数全体は、令和元年度近くまで戻ってきているということでしたが、私が住む滋賀県の実情は、以前のように子どもたちやお母さん世代ではなく、高齢者が利用を支えている傾向にあります。
図書館内での感染は無くても、保護者が図書館に子どもたちを行かせることに躊躇するのか、以前のように行事の開催や参加が困難な状況が続き、当分コロナ禍が収束するのが見込めない中、子ども読書活動や子ども向けサービスを今後どうするかが公共図書館にとって大きな課題ですが、館長のご意見や思いなどをお聞かせください。


館長:コロナ禍になり親子連れの方が減っていると実感していますが、今年に入り、昨年や一昨年よりは徐々に増えていると感じます。
子どもの頃の読書活動が後々影響すると思いますし、子どもの頃に図書館を利用していた方が大人になって使うケースが結構多いと思いますので、できるだけお子さんには来館してほしいと思います。
その取組みとして、学校、幼稚園、保育所、保育園等と連携し、まずは本の楽しさを伝えるとともに、時代の変化に対応できるよう電子化やオンライン等への対応も考えていく必要があると思います。
また、地域も含めて取り組んでいくことも重要と思います。


会長:次の案件の協議に進みます。
その他報告事項について説明をお願いします。
 

3 その他報告事項について

3その他報告事項について事務局から、資料3及び資料4に基づき説明
資料3:令和4年度図書館事業計画の変更
資料4:中条図書館移転の進捗状況について


会長:ご意見又はご質問をお願いします。


委員:クラウドファンディングで購入する絵本について、ロングセラー本から新しいものまであり、どの本も素晴らしいと思いますが、絵本を購入する際の基準等はありますか。


館長:できるだけ幅広く、なかなか家で買えないものをと考えています。
大型絵本は中央には多数ありますが、分館では少ないですし、ロングセラー本は読み続ける中で破損し、廃棄するものがありますので、中条図書館の今の蔵書を見ながら買い替えないといけないものを洗い出しています。
寄付で購入させていただいた本ですので、寄付で購入した本のコーナーのようなものを設け、プレ開館時にお披露目できればと思います。
実際の開館後は普通の本と同じように並べますが、新しい本を届けたいと寄付をされた方がたの気持ちを子どもたちに伝えることができればと思います。


委員:寄付された方の意向は反映されずに購入されるということでしょうか。


館長:寄付された方の意向を受け付けるとなりますと、本人の好みや思想などが含まれます。
図書館として、子どもに必要と思われるものを選んでいきたいと考えます。


会長:他に何かご意見やご質問はありますか。


委員:友人の小学校4年生の孫は本に全く関心を向けませんでしたが、「ざんねんないきもの図鑑」という本に出会い、全く変わってしまいました。
友人が楽しみながら読む姿に孫が感動し、孫が動物の弱みや惜しいところを聞く中で図鑑に関心を持ち出しました。
子どもは一度はまると一気に本に親しむということを知った次第です。


委員:大阪府のビブリオバトルという高校生たちが自分で読んだ本を紹介する動画が配信されていますが、茨木市でも子どもたちが読みたい本や好きな本を紹介する事業をされていますので、それを動画に撮って配信することは難しいでしょうか。
コロナ禍で集まりづらい中、自宅で簡単に見られる動画やオンライン配信が有効に思います。
ブックリスト「おもしろい本みつけた」を動画配信すれば、何回も見られたり、今の若い子にはとっつきやすいと思います。
可能であれば検討していただきたいと思います。


会長:私が知るところでは、一部の図書館で、ホームページ上に絵本の紹介を載せ出した館があります。
そういった計画などはいかがでしょうか。


事務局:動画配信は著作権の関係から、ハードルが高い部分があります。
図書館のホームページ上に、許可を取ってリンクを貼ったり、「おもしろい本みつけた」という冊子自体の掲載は行っていますが、現在は動画での紹介は行っていません。


委員:大阪府のビブリオバトルという高校生などが自分で読んだ本を紹介する動画を見ていると結構おもしろいので、その動画のURLを図書館のホームページに貼り付けることは可能ですか。


事務局:配信されている相手方が了承すれば可能ですので、検討したいと思います。


委員:その他の案件として、2点お伺いします。
1点目として、職員研修はどのような内容を実施されましたか。
2点目として、おにクルは、当初から、複合施設化に伴い、多機能な公共サービスを行う中でも横の連携として連絡会的なものが定期的に開催されると伺っていました。
令和5年の供用開始に向け、各施設ごとの機能を果たしつつ、有機的に繋がるためにどのような準備が進んでいるのかをお教えください。
また、指定管理者による運営の仕様がどのようなものであるかということと、指定管理と直営が絡むにはかなり事前の準備が必要と感じますので、その辺りもお教えください。


館長:まず、職員研修についてです。
毎年、4月の人事異動後、館内で3日間程度の研修を行います。
図書館の先輩職員を講師として、1日目に「図書館とは」をテーマに、図書館法や図書館の自由に関する宣言や図書館の歴史などを学びます。
2日目に、実際に茨木の図書館の歴史や取組みを学びます。
3日目に、子ども読書活動の計画や障害者サービスをはじめとする各個別サービスを学びます。
また、年1回、全館の休館日が重なる日を作り、サービス提供の観点から、外部講師を招き、対利用者に関する研修を行うこともあります。
コロナ禍のおかげでオンライン配信の外部研修が非常に増え、これまで受講者数が各館・各市定員1名だったものが人数制限なしで受講可能となることがあり、積極的に受講するようにしています。
次に、新施設での横の繋がりについてです。
組織横断的にCFTチームがあります。
これは、新施設に属する関係課から1名ずつ市長発令され、勉強会や連携事業への取組みなどを検討しています。
それに関係課の職員は必ず参加しますが、加えて、庁内の職員も参加する研修なども行われています。
他にも、おにクルが複合施設であり、指定管理と直営が混在するため、連絡会を今後どうしていくか庁内で話し合っています。
なお、全体を管理する指定管理者の募集要項には、直営・指定管理関係なしに必ず連絡会を開くことが規定されており、直営・指定管理で分かれるのではなく、館全体が繋がった感じで運営していくことを常日頃から話し合っていますので、今後もそのように進むのではないかと思われます。


委員:大変有機的な取組みが行われてるということをお聞きし、大変嬉しく思います。


会長:それでは、本日の議事はすべて終了いたしました。
これをもって令和4年度第1回茨木市図書館協議会を閉会します。